突然ですが、自社のシステムやWebサイト、バージョンアップを放置していませんか?

実は、PHPで作られたLaravelやWordPressなどのシステムには、サポート期限があります。
サポート期限が切れたシステムはセキュリティが脆弱になり、サイバー攻撃者の格好の標的になってしまいます。バージョンアップをしないということは、ハッカーに「どうぞ侵入してください」と隙を与えているようなものです。

また、何年もアップデートを放置してしまうと、いざ「新機能を追加したい」「デザインを一新したい」となった時に大変です。システムが古すぎて互換性がなく、一から作り直すことになり、莫大な費用と期間が必要になることも少なくありません。

そこで、この記事ではバージョンアップを放置するリスクと、最新に保つことで得られるメリットを、分かりやすく解説します。

バージョンアップをイメージしたイラスト

そもそも、システムのバージョンアップとは?

システムのバージョンアップとは、プログラムを最新の状態に更新し、機能や安全性を高める作業のことです。
WEBシステムは一度作ったら終わりではなく、定期的なアップデートが必要です。バージョンアップの目的は、主に以下の3つに分けられます。

  1. セキュリティの強化
  2. 不具合(バグ)の修正
  3. 新機能の追加・性能向上

システムのバージョン(「Ver. 3.1.2」など)はドットで区切られた数字で表されることが多く、「どの数字が変わるか」によって、作業の規模が異なります。

・メジャーバージョンアップ(大規模な更新)
メジャーバージョンアップとは、システム全体の仕組みやデザインがガラリと変わる「大がかりな更新」のことです。
バージョンの数字でいうと、一番左側の数字が変わるタイミング(Ver. 2.0 から Ver. 3.0 への変更)を指します。
主な更新内容は、デザインの一新、基本機能の大幅な追加、古い仕組みの廃止などです。
メジャーバージョンアップでは、システムの仕組みそのものが変わることがあります。
そのため、今まで問題なく動いていたプログラムやプラグインが、新しいバージョンになった途端に動かなくなる(互換性が失われる)ケースが多々あります。
安全に行うためには、事前に検証や、プログラムの書き換えといったまとまった開発作業が必要になります。

・マイナーバージョンアップ(小〜中規模な更新)
マイナーバージョンアップとは、仕組みはそのままで、機能の追加や改善を行う「部分的な更新」のことです。
バージョンの数字でいうと、真ん中や右側の数字が変わるタイミング(Ver. 3.1 から Ver. 3.2 や Ver. 3.2.1 への変更)を指します。
主な更新内容は、小さな新機能の追加、セキュリティの穴(脆弱性)やバグの修正などです。
メジャーバージョンアップに比べると、システムが動かなくなるリスクは低い傾向にあります。
しかし、画面が崩れるなど、思わぬ不具合が起きる可能性はゼロではありません。
安全を期すために、本番環境へ反映する前に、必ずテスト用の環境で動作確認を行うのが鉄則です。

なぜバージョンアップを行わなければならないのか?

バージョンアップを行う4つのメリット

1.公式サポートによるセキュリティリスクの低減
バージョンアップを行う最大のメリットは、脆弱性の穴を塞ぐ「公式のセキュリティ修正パッチ」を適用できる点です。
最新版に保ち続けることで、不正アクセスや情報漏洩のリスクを最小限に抑えることができます。

2.PHP / Laravel / WordPressのエコシステム(周辺ツール)からの恩恵
Webシステムは、数多くの「プラグイン」や「外部ライブラリ」が連携して動いています(これをエコシステムと呼びます)。
本体をバージョンアップすることで、これら周辺の便利ツールも常に最新・最適化された状態で利用できるようになり、システム全体の安定性が向上します。

3.処理速度などの性能向上(パフォーマンスアップ)
バージョンアップによって、プログラムの内部処理が効率化され、システムの処理速度や画面の表示速度が向上します。
これはユーザー満足度(UX)の向上や、SEO対策にも直結します。

4.新機能の実装による開発効率の向上(将来のコスト削減)
システムの機能が向上すると、これまで、時間をかけて作らなければならなかった機能が、標準機能として簡単に実装できるようになります。
これにより、将来新しい機能を追加したくなった際、開発工数を大幅に削減でき、スピーディなビジネス展開が可能になります。

バージョンアップを放置する4つのリスク

1.脆弱性の放置によるサイバー被害
古いバージョンを使い続けることは、セキュリティの脆弱性を世界中に公開したまま放置している状態です。攻撃者から狙われやすくなり、顧客の個人情報漏洩、サイトの改ざん、乗っ取りなどの被害に遭う危険性が高くなります。

2.外部連携の仕様変更による、突然のシステム停止
Webシステムは、決済代行サービスや外部API、Google Chromeなどの「ブラウザ側」の仕様変更と連動しています。システムを古いまま放置していると、外部環境のアップデートに追いつけなくなり、ある日突然「決済ができなくなる」「システムが動かなくなる」といったリスクが生じます。

3.複数世代のバージョンアップ見送りによる工数・費用の肥大化
バージョンアップを1回見送るごとに、最新版との差は大きくなっていきます。数世代分のアップデートをまとめて行おうとすると、プログラムの書き換えやテストの規模が膨大になり、定期的にアップデートしていれば数万円で済んだ作業が、数百万円規模の「大がかりなリニューアル」になってしまいます。

4. 古いバージョンを扱えるエンジニアの減少
エンジニアの多くは最新の技術を学びます。そのため、古いバージョンのシステムを扱えるエンジニアが減ってしまいます。古いバージョンのまま放置すると、いざトラブルが起きた際に「直せる人が見つからない」「希少な技術のため修正費用が高い」というリスクが発生します。

まとめ:まずは自社のシステムが「安全か」を確認しましょう

Webシステムのバージョンアップは、単なる「作業」ではなく、企業の資産であるシステムやデータを守るための「投資」です。
「問題なく動いているから」と放置してしまうと、サイバー攻撃による信頼失墜や、将来の莫大なリニューアル費用といった、リスクを招きかねません。

とはいえ、「自社のシステムのバージョンが古いのかどうか分からない」「アップデートしたいけれど、トラブルが起きないか不安」という担当者様も多いのではないでしょうか。
安全にバージョンアップを行うには、専門知識を持ったプロによる現状の「診断」と「テスト環境での検証」が不可欠です。
株式会社パパグラムでは、お客様のシステムが現在どのような状態にあるか、バージョンアップが必要かどうかの現状診断からサポートしています。「今のシステムの状態を知りたい」「古いバージョンを使っていて不安」という方は、ぜひお気軽にご相談ください