この記事の要約

SSL証明書の有効期限が切れると、ブラウザに警告画面が表示され、閲覧者の離脱や問い合わせ・ログインのエラーにつながります。警告が出たら、レンタルサーバーの管理画面から証明書を更新するか、保守を委託している制作会社に至急依頼しましょう。自動更新でも失敗することがあるため、定期的な期限確認が大切です。

Webサイトを閲覧していると、「この接続ではプライバシーが保護されません」といった警告画面が表示されることがあります。
その原因のひとつが、SSL証明書の有効期限切れです。

証明書の更新を忘れて期限切れのまま放置してしまうと、サイトを訪れた人の画面に「この接続は安全ではありません」といった警告画面が表示されます。

さらに最近は、Web業界全体の方針として、SSL証明書の有効期間を段階的に短くする動きが進んでいます。そのため、有効期限を定期的に管理し、更新することが求められています。

今回は、SSLの基本的な役割から、証明書の有効期限を確認する方法、期限が切れてしまった場合の対処法まで、わかりやすく解説します。

1.SSL/TLSとは何か

ここでは、Webサイトを安全に運営・閲覧するために欠かせない「SSL」について、言葉の意味や役割をわかりやすく解説します。

SSLとは

SSL(Secure Sockets Layer)とは、インターネット上でやり取りされるデータを暗号化する技術です。
SSLは、閲覧者がWebサイトに入力したパスワードやクレジットカード番号、個人情報などに加え、サイト側から送信されるデータも、第三者による盗み見や書き換えから守る役割を持っています。

HTTPSの「S」の意味

WebサイトのURLを見ると、「http://」で始まるものと「https://」で始まるものがあります。
HTTPS(Hypertext Transfer Protocol Secure)は、HTTPによる通信をSSL/TLSで保護する仕組みです。
末尾の「S」は「Secure(安全な)」を意味しています。

SSLとTLSの違い

「SSL/TLS」のように、SSLとTLSを並べた表記を見かけたことがあるかもしれません。
SSLは、もともとインターネット上の通信を暗号化するために開発された技術です。
その後、SSLを改良した「TLS(Transport Layer Security)」という技術が登場しました。
現在は、SSLではなく後継技術であるTLSが使われています。

ただし、今でも「SSL証明書」や「SSL化」という呼び方が一般的です。この記事でも、広く使われている呼び方に合わせて「SSL」と表記しています。

SSL証明書の役割

SSL/TLSによる安全な通信を実現するために必要なのが「SSL証明書」です。
SSL証明書には、主に次の2つの役割があります。
・通信の暗号化
閲覧者のブラウザとWebサーバーの間でやり取りされるデータを暗号化し、第三者による盗聴や改ざんを防ぎます。
・Webサイトの運営者の確認
認証局と呼ばれる信頼できる第三者機関が、「このWebサイトは、証明書に記載された企業・組織が確かに運営している本物のサイトである」と証明します。これにより、企業の名前をかたったフィッシングサイト(偽サイト)ではないことがわかり、閲覧者は安心してサイトを利用できます。

2.SSLが切れると何が起こるか

SSL証明書が未設定のWebサイトや、証明書の有効期限が切れているWebサイトでは、安全な暗号化通信が行えません。
では、SSL証明書の有効期限が切れた場合、Webサイトの閲覧者にはどのような影響があるのでしょうか。

ブラウザに警告が表示される

証明書の有効期限が切れたWebサイトにアクセスすると、ブラウザに「この接続は安全ではありません」「この接続ではプライバシーが保護されません」といった警告が表示されることがあります。

ブラウザのセキュリティ警告画面の例。「この接続ではプライバシーが保護されません」「サイトの証明書の有効期限が切れています。」と表示されている

警告の内容や表示方法はブラウザによって異なりますが、いずれも接続が安全ではない可能性を利用者に知らせるものです。

Webサイトの信頼性が低下する

ブラウザに警告が表示されると、利用者は「このサイトを閲覧しても大丈夫だろうか」と不安に感じるかもしれません。
警告を見て閲覧を中止したり、別のWebサイトを利用したりする人もいるでしょう。
コーポレートサイトやサービスサイトであれば、問い合わせや商品・サービスの申し込みの機会を失うだけでなく、企業そのものへの信頼が損なわれる可能性もあります。

フォームやログインなどの利用にも影響する

SSLが切れたサイトでは、ブラウザや利用環境によって、情報の送信自体がブロックされたり、ブラウザ側でセキュリティ制限がかかったりすることがあります。
その結果、問い合わせやログイン、決済などがエラーになり、正常に使えなくなる場合があります。

3.自分のWebサイトの証明書の期限を確認する方法

SSL証明書の有効期限は、特別なツールを使わなくても、普段利用しているブラウザから確認できます。
ここでは、Google ChromeとSafariを使って、WebサイトのSSL証明書を確認する方法を紹介します。

Google Chrome(PC版)での確認手順

①SSL証明書を確認したいWebサイトを開きます。
②アドレスバーのURL左側にあるサイト情報アイコンをクリックします。

Google Chromeのアドレスバー。URL左側のサイト情報アイコンを赤い丸で囲んでいる

③表示されたメニューから「この接続は保護されています」をクリックします。
④「証明書の詳細」をクリックすると、証明書の詳細画面が表示されます。

Google Chromeの証明書ビューアの「全般」タブ。発行先・発行元・有効期間(発行日と有効期限)が表示されている

証明書の詳細画面では、「全般」タブから次のような情報を確認できます。
発行先:証明書が適用されているWebサイトのドメイン名など
発行元:SSL証明書を発行した認証局
有効期間:証明書の発行日と有効期限
また、「詳細」タブでは、証明書のシリアル番号や暗号化方式など、さらに詳しい情報も確認できます。

Safari(Mac版)での確認手順

①SSL証明書を確認したいWebサイトを開きます。
②画面上部のメニューバーから「Safari」をクリックします。
③「接続セキュリティの詳細」を選択します。
④表示された画面から「証明書を表示」をクリックすると、証明書の詳細を確認できます。

Mac版Safariで証明書を表示した画面。発行元と有効期限、「この証明書は有効です」の表示がある

Webサイトを運営している場合は、証明書の有効期限だけでなく、発行先のドメイン名や発行元にも間違いがないか確認しておくと安心です。

※ここで紹介しているのはMac版Safariの操作手順です。iPhoneやiPadのSafariでは、通常の閲覧画面から同じ方法で証明書の詳細を確認することはできません。

4.SSLが切れたときはどうする?

SSL証明書の有効期限が切れて警告画面が出てしまった場合は、できるだけ早く証明書を更新する必要があります。

SSL証明書を更新(再発行)する

SSL証明書の更新方法は、利用しているサーバーや証明書の種類によって異なります。レンタルサーバーなどでは、管理画面から更新できる場合もあります。
レンタルサーバーの管理画面から手続きを行うか、サイトの保守・管理を委託している制作会社やWeb担当者に「SSLが切れているので、大至急更新してほしい」と連絡してください。

SSL証明書の自動更新にも注意が必要

レンタルサーバーやクラウドサービスでは、SSL証明書が自動更新される設定になっているケースがほとんどです。
しかし、設定やサーバーの状態によっては、自動更新に失敗することがあります。

自動更新に失敗する主な原因には、次のようなものがあります。
・ドメインの認証ができない
DNSの設定変更やWebサイトの設定によって、証明書の更新に必要なドメインの確認ができない。
・ドメインの有効期限が切れている
ドメインの契約更新ができておらず、正常に認証できない。
・サーバーの設定に問題がある
Webサーバーの設定変更やアクセス制限などによって、更新に必要な認証処理ができない。
・クレジットカードの有効期限が切れている
有料のSSL証明書の場合、自動決済ができずに更新が止まってしまう。

自動更新に失敗した場合、まずサーバーの管理画面やエラーログなどを確認し、原因を特定します。
DNSやサーバーの設定に問題があれば修正し、必要に応じて手動で証明書を更新します。

サーバーやドメインの管理状況も確認する

SSL証明書だけでなく、サーバーやドメインの契約が期限切れになっていないかも、あわせて確認しましょう。
サイトが閲覧できなくなるトラブルを防ぐためにも、社内の管理体制や、アラートや更新の通知を受け取れる状態になっているかなどを確認しておくことをおすすめします。

まとめ

SSL証明書は、Webサイトと閲覧者の間で安全な通信を行うために欠かせないものです。
しかし、証明書には有効期限があり、期限が切れるとブラウザに警告が表示されたり、Webサイトの閲覧や利用に支障が出たりする場合があります。

こうしたトラブルを防ぐためには、SSL証明書の有効期限を定期的に確認し、期限が切れる前に更新することが大切です。自動更新を利用している場合も、正常に更新されているか確認しておきましょう。

また、SSL証明書の管理だけでなく、サーバーやドメインの契約状況、管理者や連絡先なども把握しておく必要があります。

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